輸出許可申請|仲介貿易・技術取引規制

仲介貿易とは、第三者が輸出者と輸入者を仲介する取引形態のことをいいます。

たとえば、日本の業者が輸出者(外国A)と輸入者(外国B)の貿易取引を仲介するようなケースが該当します。契約は輸出者、輸入者どちらも仲介業者である日本の業者と締結しますが、貨物あるいは技術は、日本を経由することなく、輸出者から輸入者に直接提供されます。

この仲介貿易取引は、仲介する国や、仲介する物によっては、事前に経済産業大臣の許可が必要となる場合があるので注意が必要です。

貨物の仲介貿易取引は、外国相互間の貨物の移動を伴う貨物の売買、貸借又は贈与に関する取引です。異なる外国の間の移動を指し、同一国内の移動は含みません。ただし、中華人民共和国、香港、マカオはそれぞれ異なる外国として扱われます。

輸出貿易管理令別表第1の1の項から16の項までのいずれかに該当するものは、全てこの「貨物」にあたることになります。したがって、仲介貿易取引規制の適用のないものは、食料品や木材などに限定されます。

仲介貿易取引の許可が必要な場合

次の条件に該当する場合は、経済産業大臣の仲介貿易取引許可が必要になります。1と2のどちらにも該当しない場合は、仲介貿易取引許可は不要です。

  1. 対象の貨物が武器(輸出貿易管理令別表第1の1の項)の場合
  2. 対象の貨物が武器以外(輸出貿易管理令別表第1の2の項から16の項)に該当し、次のいずれかに該当する場合
    • 大量破壊兵器の開発等に用いられる旨の記載のある文書等を受け取ったとき、または、連絡を受けたとき
    • 経済産業大臣から許可申請が必要である旨の通知(インフォーム)を受けたとき

規制対象となる地域

対象の貨物が武器(輸出貿易管理令別表第1の1の項)の場合

貨物が武器(輸出貿易管理令別表第1の1の項)であれば、船積地域または仕向地の制限なく、許可を受ける必要があります。つまり、貨物が武器の場合は、船積地域がオランダ、仕向地がアメリカというように、どちらもが輸出令別表第3の地域であっても、仲介貿易取引許可が必要になるということです。

対象の貨物が武器以外(輸出貿易管理令別表第1の2の項から16の項)の場合

一方、貨物が武器以外(輸出貿易管理令別表第1の2の項から16の項)については、許可を受けなければならない場合がありますが、これは船積地域と仕向地の両方が輸出令別表第3に掲げる地域以外であり、核兵器等の開発等のために用いられるおそれがある場合または経済産業大臣から許可申請をすべき旨の通知を受けた場合に限定されます。

たとえば、船積地域がタイ、仕向地が英国となる仲介貿易の場合、船積地域は輸出令別表第3の地域以外の地域ですが、仕向地が輸出令別表第3の地域となるので、仲介貿易取引の許可を得る必要はありません。

また、船積地域がタイ、仕向地が中国となる仲介貿易の場合は、船積地域と仕向地が両方とも輸出令別表第3の地域以外の地域となるので 、核兵器等の開発等に用いられるおそれがある場合または経済産業大臣から許可申請をすべき旨通知を受けた場合には、仲介貿易取引許可を得る必要があります。

船積地域とはどこを指すのか

「船積地域」とは、貨物を他の外国に向けて移動させるために船舶、航空機、鉄道、車両その他の輸送手段に積み込む外国を指します。当初の出荷をする国から陸送され、他の国の港を経て第三国に移転される場合は、当初の出荷する国が、船積地域となります。

仲介貿易取引の規制対象とならない場合

たとえば、日本企業の海外現地法人が非居住者と「売り契約」「買い契約」双方の当事者となる場合、海外現地法人は、非居住者である日本企業とは別個の独立した法人格であるため、仲介貿易取引の規制対象にはなりません。

外国において、非居住者に対して技術の提供を行う場合、その技術の提供が日本の居住者によって行われるのではなく、居住者から指示を受けた非居住者によって技術が提供される、あるいは日本の居住者が外国において技術を取得し、そのまま別の外国で提供を行うような、日本の国境外で行われる技術取引が技術の仲介行為であり、許可の対象となります。

許可が必要となるのは、貨物の仲介貿易取引と同様に、外国為替令別表の第1の項に該当する技術の場合と、外国為替令別表の2の項~16の項に該当する技術を輸出令別表第3の地域を除く地域間(同一の外国内、同一国の非居住者間での取引は含まれない)で技術を移転する場合であって、大量破壊兵器等の開発等のために用いられるおそれがある場合に必要となります。

行政書士しょうじ事務所では、NACCS外為法関連業務の利用者IDを取得し、経済産業省への申請者届出(登録)の手続きを完了させておりますので、NACCSによる代理申請を行うことができます。

輸出許可や輸出承認、役務取引の許可申請、該非判定書の法令確認など、輸出申請手続きに関してお困りごとがありましたら、ぜひご相談ください。