薬局|薬局の開設に関する手続き

薬局を開設するときは、薬局の所在地を管轄する保健所に薬局開設許可申請をします。
その他にも、保険調剤をするための保険薬局の指定、麻薬処方箋の応需に必要な麻薬小売業者免許、コンタクトレンズ等を販売等する場合に必要な高度管理医療機器等販売業・貸与業の許可など、薬局で取り扱う業務に応じて、必要となる手続きを行います。
薬局開設の許可申請
薬局開設の許可を受けるためには、薬局ごとに保健所長へ申請をし、薬事監視員による立入検査を受ける必要があります。薬局の開設者は個人でも法人でも可能です。また、開設者が薬剤師でなくても、薬剤師を雇用すれば薬局を開設できます。
許可を得るためには、申請者が欠格要件に該当しないことや、構造設備基準などを満たす必要があります。構造設備基準については、調剤室が基準以上の広さであることや、調剤に必要な器具や書籍などが備えられていることなど、薬局の構造設備に関して細かな規定があります。
薬局の構造図面が準備できたら、設計変更が可能な段階で、申請先に事前相談に行くことが必要です。申請後は、薬事監視員による施設の立入検査を経て、人的要件や構造設備が要件を満たしていれば許可となります。
なお、薬局開設の許可は、6年ごとに更新の申請が必要となります。
新規開設の対象
薬局の開設許可申請手続きは、次のような場合に必要になります。
- 新たに薬局を開設するとき
- 開設者が変更になるとき(譲渡、合併、法人化など)
- 薬局を移転するとき(同一敷地内でも対象となる)
- 全面改築を行うとき
薬局開設に関連するその他の主な手続き
薬局の開設に関連して次のような手続きがあります。薬局で取り扱う業務に応じて、必要な申請や届出等を行います。
麻薬小売業の免許申請
麻薬を調剤する場合は、麻薬小売業者の免許が必要です。ここでいう麻薬とは、がんの痛みを抑えるためのモルヒネなどの医療用麻薬です。医療用麻薬は保存や取り扱いなどについて厳しく規定されており、薬局内に施錠できる堅固な設備を設けて厳重に管理することが求められます。
免許の有効期間は、免許を受けた日から翌々年の12月31日までです。継続して麻薬の取り扱いをする場合には、新しく免許を受ける必要があります。
高度管理医療機器等販売業・貸与業の許可申請
医療機器は人体に及ぼすリスクに応じてクラスⅠ~Ⅳに分類されています。この中で人体へのリスクが高いクラスⅢとクラスⅣの医療機器は「高度管理医療機器」に分類され、販売等する場合には許可が必要になります。コンタクトレンズ(度の入っていないカラコン含む)などが該当します。
また、上記の分類とは別に定められている「特定保守管理医療機器」に関しても、販売等する場合には許可が必要になります。
取り扱う予定の医療機器は、必ず製造販売業者にクラス分類と特定保守管理医療機器に該当するかどうかを確認し、必要な手続きを行います。
許可の有効期間は6年ですので、6年ごとに更新申請が必要になります。
毒物劇物販売業の登録申請
毒物または劇物の販売や授与、またはその目的で貯蔵、運搬、陳列を行う場合には、毒物劇物販売業の登録が必要になります。販売業の登録は3種類(一般販売業、農業用品目販売業、特定品目販売業)あり、伝票上の取引(伝票販売、オーダー販売)のみの場合でも登録が必要です。
また、現物(サンプル含む)を取り扱う場合には、原則、店舗ごとに専任の毒物劇物取扱責任者を設置する必要があります。
登録は6年ごとに更新申請が必要になります。
保険薬局の指定申請
保険処方箋を取り扱うためには、保険薬局であることが必要です。保険薬局となるためには、薬機法に基づいて薬局の開設許可を都道府県知事から受けた上で、薬局ごとに地方厚生(支)局に指定申請の手続きを行うことになります。
毎月の締切日までに受け付けられた指定申請書は、地方社会保険医療協議会へ諮問されて答申を受けます。地方社会保険医療協議会の部会は月1回開催されており、申請者から指定日の希望が無い限り、原則として毎月1回、各月の1日が指定日とされます。保険薬局の指定は、6年ごとに更新申請が必要になります。
なお、オンライン資格確認を導入する場合には、別途、保険薬局の指定を希望する月の前々月に「受付番号情報提供依頼書」を地方厚生(支)局に提出する必要があります。
また、保険調剤を行う薬剤師は、保険薬剤師の登録が必要です。
施設基準の届出
保険薬局の指定を受けたあと、調剤基本料をはじめ、地域支援体制加算、後発医薬品調剤体制加算、医療DX推進体制整備加算などの調剤報酬点数の加算を受けるために、施設基準関係の届出を地方厚生(支)局へ行います。
公費医療負担の指定申請
公費負担医療制度とは、生活保護、社会福祉、公衆衛生などに関する各種法律に基づいて、国や地方自治体が、特定の疾患や生活困窮者に対して医療費を公費で負担する制度です。たとえば、生活保護法(医療扶助)、障害者総合支援法(精神通院医療、再生医療、育成医療)、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(結核患者の医療)等々があります。
公費負担医療制度は、それぞれに定められている法律が異なり、その公費に係る処方箋を取り扱う場合には、所定の手続きが必要となります。
おわりに
行政書士しょうじ事務所は、薬局の開設許可申請をはじめとする行政手続きについてサポートをさせていただいております。お困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

